性という瞑想

性交中の瞑想は、多くのことを教えてくれます。
インド哲学の基礎である、自分を見つめるということを実践することで分かるのです。

エクスタシーは2種類

エクスタシーには二種類あることが瞑想で分かります。
一つは肉体のエクスタシーで、肉体的な刺激を受けることによってほぼ自動的に訪れます。これは動物的な反射運動です。発情期の動物が何かに突き動かされるように自分を止められずに行うセックスは、このエクスタシーを標的にしているのです。

もう1つは精神的なエクスタシーで、こちらは、おそらく人間だけに与えられたエクスタシーだと思われます。極端に言えば、体を触れ合うことなしに絶頂を迎えることができるのが精神的なエクスタシーです。これは、誰でも手に入るものではなく、熟練した男女の関係によってのみ生じます。ただ、片方に高い能力があれば、相手が未熟であっても精神的エクスタシーに達することも可能です。

男性のエクスタシー

男性の射精は非常に簡単で、リンガへの刺激が一定量を越えれば自動的に射精が起こります。つまり、男性は半分動物であり、非常に簡単に肉体的エクスタシーが手に入るし、その虜になってしまいます。つまり、多くの男性は、この肉体的エクスタシーだけを求めてセックスをしようとします。その時の男性の脳は、完全に動物・獣です。男性の肉体的エクスタシーは、非常に器が小さく、たった一度の射精で満たされてしまうことが通常です。器が大きい男性でも、数回の射精で情熱は空っぽになります。これが男性の肉体的エクスタシーの特徴なのです。
ところが、精神を鍛えた男性は、リンガなどへの刺激を自分の心で打ち消すことができます。ですから、射精を自在にコントロールすることができます。射精欲求をコントロールすることができるだけの精神力の有無が、男性の性的な能力でもあるのです。
この「肉体からの刺激」を心でコントロールすることができる男性は、精神的エクスタシーを知っているとも言えるでしょう。男性の精神的エクスタシーは、悟りに近いとされています。

女性のエクスタシー

女性の肉体的エクスタシーは、非常に曖昧で不安定です。若い女性の多くがエクスタシーを知らないと言われることもあるくらいです。 女性でもバイブレーターなどを使うと、肉体的なエクスタシーが自動的に訪れます。これも男性の肉体的エクスタシーと同じで「獣の快楽」です。
女性も精神的なコントロールでエクスタシーを先延ばしにすることができます。しかし、男性と違い、先延ばしにする必要性が薄いので、そうした能力を身につける必要はないかもしれません。
むしろ、少ない刺激でエクスタシーに達するという「エクスタシーの引き寄せ能力」の有無が女性の性的能力で非常に重要になります。女性の精神的エクスタシーは深い瞑想状態と双子のようです。全く同じかも知れません(私は男性なので断言できません)。ですから、短い時間でエクスタシーを得るには、短時間に深い瞑想に入るというのと同じです。

精神的エクスタシーを得るには

世の中にはエクスタシーを得る情報は数多く存在します。しかし、それは肉体的エクスタシーの情報です。肉体的エクスタシーは自然界の法則に従うので(この世の物質だから)、気候や季節と同じで常に揺れ動きます。ですから、同じ方法を使ってもエクスタシーを得られたり得られなかったりします。空に浮かぶ雲のように不安定なのです。 だから、これをいった決定的な方法がないのです。本やネットの情報どおりにやっても、そのとおりにならないのです。
精神的な世界は世界は普遍です。ですから、精神的エクスタシーを求めれば、常に安定して最高の状態になります。求める気持ちがあれば、必ず手に入ります。

では、その方法は? 瞑想と同じです。肉体の感覚を見つめる自分を探すことです。肉体的刺激の向こう側になる自分を見つけることです。具体的には、自分の感じる部分にだけ意識を集中し、その感覚を俯瞰する自分を見出せば良いのです。

目を閉じ耳を塞げ

つまり、まずは、目を閉じ耳を塞ぎます。耳を塞ぐのは難しいので、リラックスできる音楽に包まれて性交を行います。目を閉じるだけでは足りないかもしれません。部屋を真っ暗にするのもいいし、むしろ目隠しをするくらいの方が集中が高まります。
視覚と聴覚が失った肉体は、触覚を高めます。その高まった触覚をフル活用するべきです。特に男性の目を塞ぐことは重要です。男性は目を開いている時には獣になっているからです。

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